味むらの無いお米をお届け
田んぼ毎の食味を把握
私どもでは稲刈り後に大事な仕事があります。同じ栽培方法で、同じ品種でも食味まで同じという訳にはいきません。まして地域の農家さんから仕入れた慣行栽培のお米なら尚更のことです。穀粒判別器で玄米の品質を、食味計では美味しさの目安を測定します。
穀粒判別器では電子の目で玄米の外見の品質を正確に判断出来ます。未熟米、被害粒、死米、着色、胴割れなど。これらの混入割合はお米の等級に反映されます。
食味計ではタンパク質、水分、アミロースを測定します。タンパク質は含有量の多い米は栄養的には好ましいと考えられますが、食味の観点からは炊飯時の吸水を阻害し、硬くて粘りが少なく食味は低下します。「青天の霹靂」では6.4%以下の基準を設けています。
水分は14.5〜16.0%の範囲内。
アミロースは粘りを表し、数値の小さい方が粘りがあります。タンパク質もアミロースも品種、土壌、気候によって変化します。ただ、タンパク質だけは施肥にも影響されます。
無事に刈り取り終了
名オペレーターの齋藤、三上です。無農薬の田んぼでは邪魔な草をどかすためにコンバインから降りたり乗ったりで筋トレ状態だったとか。長丁場本当にお疲れ様でした。
農産物検査員荒関が見た26年産米
地域の慣行栽培は多収狙いで化学肥料のやり過ぎにより品質低下を招いているようです。でもここまで米価が下がると収量でカバーしたい気持ちも分からなくは無いのですが…難しいところです。お陰様で私どもでは一部品種を除いて目標の10a当たり9俵をクリア出来ました。春作業からの労苦が報われました。
農協に米の販売を委託した農家に対し、農協が米を引き取った直後に支払うお金で「前払い金」ともいいます。
農協は卸売り業者などに売れる価格を予測して水準を設定します。実際の販売価格が予測を上回った場合は追加分を農家に支払いします。
今年のような安値の予測の背景には、JA全農や米卸売り業者が在庫を過剰に抱えている実状があるようです。
農水省の調査によると、農家が他産業並の労賃を得て米作りをするには平均で玄米六〇キロで一万六千円必要とされています。