大豆の種蒔き

減反の大豆作付けは同じ場所で作り続けると「いや地」現象で土の微量要素が少なくなり、病害虫や雑草で手に負えなくなり減収となる、稲作にはない連作障害を起こします。(稲は用水を張って作るので連作障害はないのです。)
大豆から稲作に変えると、大豆が使い切らなかった肥料成分が残っており、肥料が少なくて済みコスト削減になります。面白いことに肥料を全然入れなくても一年目は米が10俵は取れるとか。
畑作は肥料で穫るが稲は地力で穫ると言われるのがどうやらこのことを意味するらしいです。

種子をクルーザーマックスで被覆して種子消毒。わい化病を引き起こすジャガイモヒゲナガアブラ虫の防除、鳥害防止の役目をします。


食味ランキング

昭和46年になってようやく米不足が解消し、日本人は十分にお米を食べられる時代となりました。これは同時に増産すると過剰になる時代が到来したということです。そこで国は米の増産から良質米の生産に方針転換をし、そこに出てきたのが食味ランキングでした。穀物検定協会が全国規模で産地品種について食味試験を行い、その結果を食味ランキングとして発表しています。
食味評価のエキスパートパネル20名により、外観・香り等6項目について、食味の基準となるお米とサンプルを比較検討します。五感をフルに使った官能試験です。
ちなみに試験用サンプルというのは、その品種の特徴が明確で代表的な産地で生産されたものとなっています。あれ?こんな限定された地域に代表させていいの?と思うのですが。次回はもう少し突っ込んでみたいと思います。


ちょっと拝見

もち米は丁寧に二度挽きにします。自分で育てた小豆でこしあんを作り、山へ行って摘んできた笹の葉で包んだ「笹餅」は絶品でした。勿論、水も井戸水。いいお話をたくさん教えてもらいましたが、子ども時代に母に言われた「十本の指は黄金の山」この言葉に心打たれました。私は子どもに何を伝えてやれてるだろう…。昔から一人で六次産業してたんですね!

乾田直播→「かんでんじかまき」と読みます

 麦や大豆と同様に、乾いた田んぼに直接種もみを播いていきます。この作業械一台で土を細かく砕いて整地し、種もみを蒔いて鎮圧していきます。この鎮圧が弱いと大事な毛管現象が起こらず、種子が乾いて発芽しません。毛管現象によって地下の水を吸い上げ、地熱により発芽するのですが、更に1〜2cm深く播種すると土の中の温度が低いために発芽が遅れたり、出芽しなかったりします。
 播種の深さと鎮圧の強弱がとても重要になります。

播いたその後は

 直播き後の発芽状況はご覧のような感じです。土の中で水分と温度を確保し、早くお日様に会いたくて顔を出してくれたようです。
1mにおよそ67粒を播き、その半分の34粒が発芽すれば上出来です。
播いた種が全部発芽すれば密植状態になり、これまた大変な話しです。発芽率を見込んで播種してることになります。でも今年は深植が原因で発芽が遅れてるようです。

ちょっと一服のメニュー拝見

 田植機運転の齊藤さんは微糖の缶コーヒーだけ。藤本さんは炭酸好き。
女性陣はパンが中心で、お菓子は胸やけがするからダメとの事。
ちなみに、ケンミンSHOWでお馴染みのイギリストーストはやっぱり人気でした。

田植え準備

明後日、5月15日からついに田植えが始まります。
それに合わせて、今日は準備を進めていました。
ハウスから大きく育った苗を運び、トラックにつけて田んぼへ行きます。

ハウスで苗に水をあげていた藤本さんは、米作りで一番大変なことは何かと聞いたところ、
「田植えが一番大変だ」と言っていました。
台風が来ているのもあり、風が風速6m/秒と強く寒いですが、田植えをしている間は作業のしやすい天気であることを願います。

5月に入り、大型連休も明けましたが、お米作りは毎日こつこつと作業を続けています。

直播きの作業は、6日の午前中でおわりました。
種籾を直接田んぼに撒く栽培方法です。
芽がちゃんと出るか、これから心配な日々が続きます。


こちらは無農薬栽培米です。
一番最後に蒔いた苗で、無化学肥料で育てているので、発育は他に比べると遅いですが、
ここ数週間の暖かく日差しのある天気のおかげで大きく育ってきました。


背の高さをはかってみると、大体8〜9cmでした。

27年産米作りのスタート

 「農薬を使わない種子消毒法」にはご覧のようなお風呂?を使います。温度とお湯に浸かっている時間が重要なので、タイマーとお知らせブザー、更にはこれでもかと回転灯まで点灯します。


品種毎に袋の色を変えています。袋に入れ過ぎは消毒効果の低下や発芽ムラの原因になります。 先ずは60℃のお湯にドボーン!10分の制限時間内に、お湯が中へ行き渡るよう揉みほぐしてやります。


ベテラン藤本さんの手際の良さが光ります。温度の高過ぎは発芽率低下、低いと防除効果が低下します。温湯消毒は農薬消毒と同じか、それを上回る防除効果が期待できます。にもかかわらず農薬消毒をする農家が多く、減農薬への意識がまだまだ足りないことが残念です。


湯上がり後は直ちに冷水の中へザブーン!私達が入浴するには熱すぎる温度で半生状態になった種もみを冷ましてやり、そのまま十分に吸水をさせて休眠から徐々に目覚めさせます。お目覚めの目安は一日の平均水温を足していき100℃〜120℃になった頃です。そうなったらそろそろ種蒔きの準備に入ります。

おはようございます。

今日はあいにくの雨模様で肌寒いですが、ハウスの中では順調に苗が育ってきていました。
ハウスもたくさん並ぶと趣があるように感じられます。


このハウスの中には、4月8日に種を蒔き、4月11日にハウスの中にいれて育て始めた苗が並んでいます。
10日足らずでの成長速度がとても速く、驚いてしまいます。
今はまだ小さいですが、青々として鮮やかな緑が春らしさを伝えています。
この秋には実をつけ、黄金色に輝くなんて今の姿からはまだうかがい知ることができません。


今日も寒さに負けず、朝から作業が始まっています。

こちらは土に肥料を混ぜているところです。
写真ではわかりづらいですが、このミキサーのような機械で混ぜられた土は、空気もはいっているようでふっくらとふかふかな土になっているように見えました。
苗のお布団になると考えると、気持ちよく眠れそうないい布団でうらやましいです。

日差しが暖かい日が増え、段々とらしくなってきました。


会社の外にはたくさんの鳩がやってきて、こぼれたお米を食べています。
鳩にも味がわかるのでしょうか…。


人が近づいて逃げていっても、屋根の上からじっと隙をうかがっているようです。

今日もみんなで協力して作業をしていました。

これ、何をしているかというと、


トレイに土を敷いて、水を撒きます。


その上にお米を蒔いて、


更に上から土をかぶせます。

まさにお米のサンドイッチ。
私は幼い頃、この作業を父と祖母がしているのを横で見ているのが好きでした。
小さな工場みたいで見ていて飽きません。

このトレイはこの後、ハウスで育てた後、田植えをします。
大きく育って秋に収穫されるのが楽しみです。